昨日は浜松西高中等部の生徒さん向けに、働くってどんなこと?というお話をさせて頂きました。
保護者及び地域の方々と語る会というタイトルで、PTAの方が主体になって、講師の選定から実際の運営まで担っておられるのだそうです。
当日は八人の講師の先生がいらっしゃって、生徒さんは自分の興味のある先生を選べる方式。
お話を始める前の講師顔合わせの段で、校長先生が仰ったのは、
「この行事はキャリア教育の一環として行われているものです。最近問題になっているのは、自分の興味や特性と、職業分析が不十分なために起こる早期離職です。少しでも雇用のミスマッチが減ることを目標としています。」ということです。
そのお話を伺った瞬間、私は内心ヤバイな〜と思ったのです。
だって私の話は、校長先生のお話の真逆をいくものだったからです。
統計によると、子供の頃になりたいと思っていた職業に就ける割合は、わずか2%なんですって。
じゃあ残りの98%の人は不幸かと言うと、全然そんなことはないと思うのです。
私自身、子供の時になりたかったのは、学校の先生です。でも、今は全く違う仕事をしています。
学校の先生は大学に行かなければなれませんが、私はそもそも大学を出ていません。家庭の事情と頭の事情で、諦めざるを得ませんでした。
43歳の私がこんなことを言うのは生意気かもしれませんが、人生って思い通りにならないことの方が、圧倒的に多いんですよね。でも、自分がコントロールできる範囲のことは一生懸命頑張って、新しい出会いや経験にオープンでい続けると、必ず道が開けると思うんです。
だから、校長先生のお話とは矛盾するかもしれないけど、将来の夢は無理に決めなくてもいい、みんなの原点になるような出来事が必ず起こるから。
(私の原点は、母の死でした。)
人生万事塞翁が馬って言いますけど、本当にそうだと思います。だから、偶然は必然。自分に起こる出来事や出会いは、必ず意味があるって、ことを強調したかったのです。
これからいろいろ可能性のある、14歳の若者に、私の思いは伝わったでしょうか。
少しでも伝わったのなら、とても嬉しい。私との出会いも、一つの契機にしてもらいたいと思います。
浜松西高という名門校で、お話をさせて頂く機会を与えてくださった浜松西高PTAのMさんに感謝申し上げます。生徒さんはみなさん熱心に聞いてくれました。得難い経験をさせて頂いた一日でした。