昨日は、浜松女性起業家育成講座の第11回が行われました。
9月から始まったこの講座も、早いもので、来週は最終回を迎えます。
昨日は二部構成。
前半は私の担当で、「株式会社の作りかた」「NPOの作りかた」。
事務的な話が中心になるので、いかに興味を持って聞いて頂くか
考えながらお話させて頂きました。
講座でも話しましたが、法人化は目的ではなくて手段です。
特にNPOはイメージばかりが先行してしまい、
ついつい作ることが目的になりがちなのですが、
そもそも何のためにNPOを作るのかがぶれてしまうと、
将来継続するのが難しくなってしまいます。
(日本では資金難のNPO法人がとても多いのが現状。)
自分が解決したい社会的課題の解決手段の一つとして、
法人化も検討されたらいいと思います。
(逆に言えば、無理して法人化する必要はないと思います。)
後半は浜松女性起業家育成講座第一期生で、今は保育園を
経営されている、和敬愛育園園長 中川亜子さんによる
起業体験談でした。(写真は亜子さんです。)
講座生の皆さんにとっては、2年前まで自分たちと同じ机で
勉強されていた先輩の起業ストーリーが、とても身近で
役に立ったのではないでしょうか。
自分も2年後にはあんな風になりたいな、なんて目標になりますし、
開業後のリアルな苦労話は「楽しいことばっかりじゃないぞ!」
と気を引き締める教訓になったことでしょう。
ところで私が昨日一番感じたのは、亜子先生の人柄の良さです。
(もちろん、前から存じ上げていましたが、昨日は更に強く感じました。)
亜子さんは信念の人です。
21歳で「目標は一生保育士」と決められ、
「将来は自分の理想とする保育園を、自分自身の手で作る。」
とご家族に宣言され、19年後に実現なさいます。
その間に様々な苦難を乗り越え、勉強をし、資金を貯めるのです。
私はこんなに信念の強い女性を、他に知りません。
正確に言うと、これだけの強い信念を持ちながら、
なおかつ他人の意見を素直に聞けるしなやかさを
兼ね備えた女性を、他に知りません。
信念の強い女性はともすると「他の人のアドバイスを素直に聞けない
頑なな人」になりがちです。
そういう女性は、周りも助けたくなくなっちゃうんですよね。
その点、亜子さんは素直で謙虚で、とにかく他人を思いやる気持ちが
人一倍強い。
だから、周りの人もついつい応援したくなるんです。
まさに、愛され体質。
亜子さんは、「私は本当に出会いに恵まれている。」って
仰っておられましたが、そうじゃなくて、亜子さんの愛され体質が
周りの人を引き寄せるのです。
昨日、そう確信しました。
どんなことでもそうだと思いますが、
成功の一番の近道は、人格を磨くことなんだろうな。
それも計算でなく。
そうすれば、自ずと人が周りに集まってきて、誰かれとなく
自分を助けてくれる。
give&takeじゃなくて、give&give&give。
遠い昔に読んだビジネス書の一説が、
やっと腹落ちした夜でした。