こんばんは
連日のオリンピックネタで恐縮ですが、
葛西選手の銀メダル、すごかったですね~
同じ40代として励まされたと同時に、
年齢を言い訳にしちゃいけないなと、自らに言い聞かせました。
実は、私は葛西選手に対して、少し複雑な感情を抱いていました。
というのも、ちょっと前にNHKで放映されていた番組、
「ドキュメンタリー同期生 俺は間違っていない。
~スキージャンプ長野五輪組~」を観たからなんです。
この番組はタイトルの通りに、16年前の長野オリンピックで
代表に選ばれ、見事金メダルを獲得した船木選手と、
直前まで代表の座を争いながら、直前のけがが原因で
代表を外された葛西選手のその後を追ったものでした。
葛西選手は直前までのハードな練習があだになって
ケガをしてしまったのですが、船木選手が飛ぶ瞬間、
「落ちろ。金メダル取るな。」
と、スタンド席で念じたんだそうです。
番組のインタビューで葛西選手がそう話しているのを聞いて、
私は、なんて正直な人なんだろうと思いました。
なかなか言えないですよね。例えそう思ったとしても。
ただ、その悔しさをバネに16年間必死で努力して
今回の銀メダルを獲得したのですから、
あの時メダリストにならなかったことには、
意味があったのかもしれません。
というのも、長野で金を取った船木選手は、
その後かなり過酷な16年を送るのです。
所属していたチームを辞め、
日本で唯一のプロジャンパーとして試合に出続けます。
活動資金は試合の賞金と、自分で探してきたスポンサーからの広告料。
1年のうち、200日をスポンサー集めのための営業に費やし、
練習量が減り、試合で勝てなくなってスポンサーが減るという悪循環。
活動資金を集めるため、デパ地下でアップルパイを売る姿には、
何だか切なくなってしまいました。
日本のプロスポーツの現状って、
例え金メダリストでもこんなに厳しいんだ。
満足な練習場も確保できず、コーチもつけられず、
最新のジャンプ理論からも遠ざかるを得なかった船木選手。
片や、日本代表としてワールドカップを転戦する葛西選手。
どちらがいい悪いではないけれど、
どちらが幸せなのかも分からないけれど、
オリンピックというのは、良くも悪くも人の一生を変えるんですね。
今朝、テレビをつけたときに見た、葛西選手の満面の笑み。
きっと船木選手も日本のどこかで見ていたことでしょう。
葛西選手は金メダルという新しい目標ができたと言っていました。
4年後のオリンピックが楽しみです。
スポーツって本当に人生の縮図だな~。
写真は、私のオリンピック鑑賞をさりげなく邪魔する長男です。
頑張れ!ニッポン!