旧姓?新姓?あなたはどっちを選ぶ?

かつ

2015年03月08日 18:59



昨日(3月7日)の日経新聞朝刊に、こんな記事が出ていました。
日本では結婚すると男女どちらか片方の姓を名乗ることに
なりますが、全体の96%は女性の側が改姓しているのだそうで、
結婚後も働く女性が増えた昨今は、職場で新姓を使うか、
旧姓を使うかということが、今まで以上に大きな問題になっています。

私はこの記事を、かなり複雑な思いで読みました。
実は私の「小田切」という姓は、離婚した元夫の姓で、
私が生まれ持った姓ではないんです。
(旧姓は「天野」といいます。)

結婚したときは特に何も考えず、彼が改姓するよりは
私が改姓した方がいろいろと面倒くさくないだろうと、
彼の姓に統一しました。
日本では男の人が改姓すると、いろいろ聞かれて
面倒くさいですよね。(だって、4%だし。)
「天野」の家が私の代で絶えたとしても、
うちは新屋だし、親も文句は言わないだろうし。

その後離婚することになって、天野に戻るか、
小田切のままにするか迷いました。
当時、行政書士は戸籍の名前でないと営業できませんでした。
(今は届を出せば旧姓を使えるそうです。)
天野に戻すなら、届出を出して事務所名を変更しないといけない。
それに、事務所名の変更は会報に乗りますから、
私が離婚したことが全県の行政書士にお知らせされる。
(まあ、それは別にいいんですけど。)

何より、今まで「小田切」で親しんでくださったお客様に、
「今日から天野になりましたので。」と説明して回るのも、
如何なものか…。
こういう仕事をしていると、戸籍名を書かなければならない
書類もありますし、イチイチこっちは天野、こっちは小田切
と使い分けるのも、お客様から見たら不安じゃないか?

本当にいろいろ考えて、当時の大先生にもご相談して、
結局名前を元に戻さないという決断をしました。
ご存知の通り、旧姓に戻さないという届を出せば
今まで使っていた姓で戸籍を作ることができるんです。
(通常は、離婚後もお子さんと姓を変えたくないという
女性が利用することが多いですね。)

おかげで運転免許証も通帳もパスポートも氏名変更せずに
済みました。結婚したことによる氏名変更は、人によっては
嬉しい氏名変更なので、苦にならないのかもしれませんが、
離婚による氏名変更は、テンション下がりますよね、きっと。
(私は結婚による改姓作業もテンション丸下がりだった。
「お願いがある~のよ~♪あなたの名字になるわ~たし~♪」
それの何がそんなに嬉しいのか、サッパリ分からなかったっけ。)

周りからは、「離婚した人の名字でいることに抵抗はないの?」
と言われますが、私は姓は記号だと思っているので、
他の人と区別がつけば鈴木でも佐藤でも何でも構わない。
(さすがに「への6号」とかは嫌ですけどね(笑)。)

それに小田切の方が天野より珍しい名前だから、
大概一回で名前を覚えて頂けます。
営業的にはかえってラッキーだったかな?と思うくらい。
元夫にプレゼントをもらった気分です。(言いすぎです。)

それってきっと、かなり特殊な考え方なんでしょうね。
姓は家、つまり家族のつながり。
仏壇にしても、お墓にしても、姓が違うといろいろ大変だ。
選択式夫婦別姓を求める人も多いですが、
結婚して姓を一緒にしないと社会保険や税の特権を
得られないっていう戸籍制度自体に、私は批判的なんですよね。
(ああ、それを言ってしまったら元も子もないよ。)

今日は国際女性デーです。
女性の社会進出が進めば進むほど、悩む女性は増えると思う。
だったら男性が改姓すればいいって問題じゃないですよね。
男性も女性も、自分の姓を自由に選べるようにするためには
どうしたらいいか?もっと議論されてもいいと思います。








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