2013年08月04日18:04

一昨日金曜日のお昼御飯です。
仕事仲間のAさんが偶然発見したという、「本棚コオロギ」さん。
新刊本や古本の販売と、カフェがドッキングしています。
こちらが本棚↓

頂いたランチは日替わりで、ドリンク付いて980円でした。
昔は飲食と本の販売を組み合わせるのはご法度な感じでしたが、
(だって食べながら読まれたら汚れちゃうし)
最近はカフェを併設してる本屋さんが増えましたね。
オシャレな空間でした。また行こうと思います。
さて、話は全然違いますが(いつものことですが)、
今日は久しぶりに真面目に年金の話を書こうと思います。
私は週に1回程度、年金事務所の相談員として
ご相談を承っているのですが、
最近とみに多いのが、このご相談です。
「僕の年金が月3万くらい減っちゃっただけど。」
これは大体の場合、加給年金が打ち切られたことが原因です。
加給年金というのは、年金の家族手当みたいなもの。
厚生年金20年以上かけた方が、65歳未満の配偶者や
高校生未満の子供さんを扶養していると、
月3万円くらいの加給年金がつくのです。
(受給の要件は他にもいろいろ細かくあります。
また加給年金額は年齢によって差があります。)
年金受給世代の方(ほとんど男性)が、高校生未満のお子さんを
扶養しているケースはまれなので、ほとんど奥さんがいることで
加給が付いているのですが、この加給年金、
奥さん自身が65歳になって自分の年金を受け取れるようになると、
ご主人の年金からは外れてしまうのです。
(もちろん、男女ひっくり返ったケースもあり得ますが、
大多数が厚生年金の長いご主人、少ない奥様の組み合わせなので、
その例でお話しています。)
代わりに奥様の年金に振替加算というのが付くのですが、
これが加給年金として付いていた金額より、かなり減額された
金額で付いてしまうので、加給を打ち切られた男性から見ると、
納得できないんですよね。
こんなご不満が必ず出ます。
「何で、同じ金額で振り替えてくれないの?」
ただ、この加給年金と振替加算という制度は、
そもそも「第3号被保険者」という制度がなかった時代の、
年金額の低い女性に配慮したものなのです。
昭和61年3月以前は、
サラリーマンの奥さんは国民年金加入が任意でした。
入っても入らなくてもいいから、大概入ってない。
でもそうすると、年をとった時に、奥さん自身の年金がほとんどない!
ってことにもなりかねなかったのです。
だからご主人の年金に加給を付けようという発想になったのですが、
じゃあどうして、振替加算は年齢によって減額されるのか?
これは第3号被保険者という制度が昭和61年4月に始まったからで、
それ以降に20歳になった女性は、
自分自身の年金がきちんとあるんですね。
ですから、昭和41年4月2日以降生まれの方には振替加算は
1円も付きません。(昭和61年4月に20歳だから)
こういう説明をすると、大体ご納得頂けるのですが、
頭で分かるのと、納得するのは違うみたいで、
先日お客様にこのように言われました。
「分かるけど、分かりたくない!」
そりゃあ、そうだよなあ。
年金制度は他にもいろいろ分かりにくい制度があって、
説明を聞くと「ああ、なるほどね。」って思うんですが、
「分かるけど分かりたくない」ことが盛りだくさん。
年金原資が潤沢なら、それこそご納得頂ける金額を出せるのでしょうが、
無い袖は振れませんからねえ。
安倍さんが首相になって、参院選も大勝して、
いろいろ決めなきゃいけないことは多いと思いますが、
年金や健康保険の改革は、もう待ったなしです。
全ての世代に公平な制度は無理かもしれないけれど、
せめて「分かるけど分かりたくない」制度からは
変えていかなきゃいけませんよね。
因みに件のお客様に、
「あんたに文句言っても始まらんけどね。
それに俺らはまだいいけど、あんたらは年金出るかどうかすら
分からんから可哀想だ。」
と慰められました。
グッスン、そうなんです
公的年金がゼロになるとは思ってませんが、
やっぱり自分でも貯めなくっちゃですね。
女性の経済的・精神的自立を応援する
浜松の行政書士・社会保険労務士
小田切克子事務所
http://o-sola.cms-mini.net/
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一昨日金曜日のお昼御飯です。
仕事仲間のAさんが偶然発見したという、「本棚コオロギ」さん。
新刊本や古本の販売と、カフェがドッキングしています。
こちらが本棚↓

頂いたランチは日替わりで、ドリンク付いて980円でした。
昔は飲食と本の販売を組み合わせるのはご法度な感じでしたが、
(だって食べながら読まれたら汚れちゃうし)
最近はカフェを併設してる本屋さんが増えましたね。
オシャレな空間でした。また行こうと思います。
さて、話は全然違いますが(いつものことですが)、
今日は久しぶりに真面目に年金の話を書こうと思います。
私は週に1回程度、年金事務所の相談員として
ご相談を承っているのですが、
最近とみに多いのが、このご相談です。
「僕の年金が月3万くらい減っちゃっただけど。」
これは大体の場合、加給年金が打ち切られたことが原因です。
加給年金というのは、年金の家族手当みたいなもの。
厚生年金20年以上かけた方が、65歳未満の配偶者や
高校生未満の子供さんを扶養していると、
月3万円くらいの加給年金がつくのです。
(受給の要件は他にもいろいろ細かくあります。
また加給年金額は年齢によって差があります。)
年金受給世代の方(ほとんど男性)が、高校生未満のお子さんを
扶養しているケースはまれなので、ほとんど奥さんがいることで
加給が付いているのですが、この加給年金、
奥さん自身が65歳になって自分の年金を受け取れるようになると、
ご主人の年金からは外れてしまうのです。
(もちろん、男女ひっくり返ったケースもあり得ますが、
大多数が厚生年金の長いご主人、少ない奥様の組み合わせなので、
その例でお話しています。)
代わりに奥様の年金に振替加算というのが付くのですが、
これが加給年金として付いていた金額より、かなり減額された
金額で付いてしまうので、加給を打ち切られた男性から見ると、
納得できないんですよね。
こんなご不満が必ず出ます。
「何で、同じ金額で振り替えてくれないの?」
ただ、この加給年金と振替加算という制度は、
そもそも「第3号被保険者」という制度がなかった時代の、
年金額の低い女性に配慮したものなのです。
昭和61年3月以前は、
サラリーマンの奥さんは国民年金加入が任意でした。
入っても入らなくてもいいから、大概入ってない。
でもそうすると、年をとった時に、奥さん自身の年金がほとんどない!
ってことにもなりかねなかったのです。
だからご主人の年金に加給を付けようという発想になったのですが、
じゃあどうして、振替加算は年齢によって減額されるのか?
これは第3号被保険者という制度が昭和61年4月に始まったからで、
それ以降に20歳になった女性は、
自分自身の年金がきちんとあるんですね。
ですから、昭和41年4月2日以降生まれの方には振替加算は
1円も付きません。(昭和61年4月に20歳だから)
こういう説明をすると、大体ご納得頂けるのですが、
頭で分かるのと、納得するのは違うみたいで、
先日お客様にこのように言われました。
「分かるけど、分かりたくない!」
そりゃあ、そうだよなあ。
年金制度は他にもいろいろ分かりにくい制度があって、
説明を聞くと「ああ、なるほどね。」って思うんですが、
「分かるけど分かりたくない」ことが盛りだくさん。
年金原資が潤沢なら、それこそご納得頂ける金額を出せるのでしょうが、
無い袖は振れませんからねえ。
安倍さんが首相になって、参院選も大勝して、
いろいろ決めなきゃいけないことは多いと思いますが、
年金や健康保険の改革は、もう待ったなしです。
全ての世代に公平な制度は無理かもしれないけれど、
せめて「分かるけど分かりたくない」制度からは
変えていかなきゃいけませんよね。
因みに件のお客様に、
「あんたに文句言っても始まらんけどね。
それに俺らはまだいいけど、あんたらは年金出るかどうかすら
分からんから可哀想だ。」
と慰められました。
グッスン、そうなんです

公的年金がゼロになるとは思ってませんが、
やっぱり自分でも貯めなくっちゃですね。
女性の経済的・精神的自立を応援する
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